どんな農業をしているの?

環境保全型農業・園芸療法実践農場
人間が行う農業には“雑草”や“害虫”といった厄介者的敵対者が存在しています。しかし、わたしたちはそんな厄介者を敵対視せず、それらは“野草”や“昆虫”である、つまりは『自然環境の一部』として捉え、共存共栄を図ろうとする農業に取り組んでいます。
そして「自然環境に少しでもやさしくできる農業=環境保全型農業」に取り組むことによって、科学的なデータでは解析できない『自然の癒し』的力が発揮される農園となることを目指しています。そのような農業環境における(=室内・机上ではない)ダイナミックな園芸療法的な力の発現が、障がいを持つ人にとってプラスに作用していると考え、支援を行なっています。


年間農作業 Annual of agricultural working

1年の主な畑しごとにはこんなものがあります。

1月 踏床温床作成、葉根菜類収穫、ビニルハウス補修
2月 果菜類播種、ジャガイモ植え付け、ミカン剪定
3月 果菜類播種・育苗、田んぼ施肥・耕耘、ミカン畑施肥
4月 果菜類播種・育苗、ネギ播種、水稲播種(プール育苗
5月 樹園・畑除草、代かき、果菜類定植、サツマイモ・サトイモ植え付け
6月 樹園・畑除草、田植え、ジャガイモ・タマネギ収穫、果菜類収穫、ミカン薬散
7月 樹園・水田・畑除草、秋物葉菜類播種、ネギ植え付け、果菜類収穫、ミカン摘果、ブルーベリー収穫
8月 樹園・水田・畑除草、秋冬物葉菜類播種、果菜類収穫、ミカン摘果、ブルーベリー収穫
9月 樹園・水田・畑除草、稲刈り・掛け干し、冬物根菜類播種、タマネギ播種、秋ジャガイモ植え付け、秋冬物葉菜類定植、果菜類収穫、トウガラシ(鷹の爪)収穫、ミカン摘果、ブルーベリー収穫
10月 畑除草、脱穀・籾摺り・精米、果菜類撤収、野菜畑堆肥散布、冬物根菜類播種、トウガラシ(鷹の爪)収穫、早生ミカン収穫
11月 畑除草、野菜畑堆肥散布、葉根菜類(ネギ・ダイコン・ハクサイ・キャベツ等)収穫、サトイモ・サツマイモ・ジャガイモ収穫、トウガラシ(鷹の爪)収穫、ミカン収穫、タマネギ植え付け
12月 葉根菜類収穫、ミカン収穫

用語解説


踏床温床(ふみどこおんしょう)
落ち葉などの植物質を材料として堆肥を作る際に発生する熱を利用して苗を育てること

播種(はしゅ)
種まきのこと

剪定(せんてい)
果樹などの樹木に新しく伸びてくる枝や、実をならせるための枝のバランスを調整して切ること

施肥(せひ)
肥料などを土に施すこと

プール育苗(いくびょう)
水稲の苗を作る際、プール状の苗床を作り水を溜めて苗を育てること

代かき(しろかき)
田植え前の田んぼに水を入れた状態で土を撹拌することで、土の表面にトロトロ層をつくり稲を植えやすくする

薬散(やくさん)
農薬をまくこと

摘果(てきか)
その年についた実を全て大きくさせると樹に負担がかかるため、ある程度間引くこと

脱穀・籾摺り・精米(だっこく・もみすり・せいまい)
稲刈り後、稲の状態から米にする過程
稲から籾を外す(脱穀)→籾殻を外して玄米の状態にする(籾摺り)→玄米の薄皮を剥いて白米にする(精米)